新幹線の車窓から

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今年に入って、週末は新幹線で名古屋と大阪の往復が多い。 山を歩けないのがストレスです。
時々、ブログでアップしていましたが、飛行機からの景色は、いつも窓側に座り 嬉々として航空路線図を眺めながら、山を上から覗いていますが、 鉄道の旅も、まったく同じです。(笑)
 

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進行方向を考え見たい山方向の座席を抑え、窓側にあったかいコーヒーを置き、こころ静かに 山を眺めます。
 名古屋は尾張平野のど真ん中にあるので、平原の河川をひた走りますが、進行方向に山々が迫ってきます。
関ヶ原です。 
東海道新幹線は、太平洋側を走っていますが、この関ヶ原超えだけは日本海の影響を受けるエリアなので、時々雪景色に出会えます。
 まず、立ちはだかるのは「養老山地」。
逆断層活動により生まれた山地でこの山地を皮切りに西側は大阪まで山地が続きます。 
幅10km、南北25km、400〜900mの山の連なり、この背後には鈴鹿山脈が控えます。

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関ヶ原を過ぎると、「伊吹山」がで〜んと控えております。 
さすがに日本百名山、標高は1,377mですが、日本海側の影響を受け雪を頂き、高山の趣です。
伊吹山を越えると滋賀県に入り、米原辺りまでは低山が続きます。冬はこの辺りに雪が降る為、新幹線のダイヤが乱れる。 

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こんどは東側、伊吹山の反対側には霊山山が見え隠れ。
鈴鹿の最北の山で、関ヶ原と琵琶湖と目の前に伊吹山を望むすばらしい山です。1,094m。
何度も登りましたが、頂上部は見事なカルスト地形、お花もたくさん。

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米原を過ぎると、近江平野が広がります。 びわ湖の東側は意外に広い平野なのです。
車窓東側には、鈴鹿の北部が見えてきます。
この写真のあたりは、御池岳あたりでしょうか!? 1,247m。
北部も霊山山同様に、石灰岩の塊なので、山頂部がカルスト地形で、歩いていても飽きることはありません。
この中部圏での山域で最も好きなエリアです。 

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近江八幡辺りから、琵琶湖(新幹線から琵琶湖はほとんど見えない)を挟んで 遠目に 「比良山地」 を望むことが出来ます。 
琵琶湖の西岸に南北約20km、東西約15km、近江八景の一「比良暮雪」
最高峰は武奈ヶ岳(1214m)、どの山も歩くと 琵琶湖を望めることができる すばらしい山域。
尚、「鉄道唱歌」(汽笛一斉新橋を…古い!?)に近江八景はすべて歌われており、比良編もあります。

「♪比良の高嶺は雪ならで 花なす雲にかくれたり 矢走(やばせ)にいそぐ舟の帆も みえてにぎわう波の上」

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さて、東側は湖東と呼ばれるエリアで、数ある山々を眺めることが出来るのですが、秀麗なのは「三上山」でしょう。
新幹線は目の前を通ります。 標高432m。
紫式部が「打ち出でて 三上の山を 詠れば 雪こそなけれ 富士のあけぼの」と詠んだように近江富士と呼ばれます。 
もう、“京”に近い。

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改めて、西側に目をやると。 比叡のお山が見えてきます。
このお山の向こう側は京都市になります。
山頂には延暦寺の大伽藍が配置され、太古より山岳宗教のメッカです。
滋賀県側からはちょっとした高まりにしか見えませんが、京都側からみると 北東の鬼門方向にでんと構える立派な山容です。

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びわ湖の最南端の大津市をすぎ、比叡山を眺め、一山こえると京都盆地です。
京都駅を超えると、西北に「愛宕山」。 標高809m。
古来より火伏せの神様として京都の住民の信仰を集めております。
  京都の盆地からは高さでは北東の比叡山とこの愛宕山が目立ちます。

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京都をすぎ、大阪との中間点に両側から山が迫ってくるエリアがあります。
京都と大阪の間の地峡です。 
たいへん狭く、桂川・宇治川・木津川が合流して淀川となり、新幹線をはじめJR・京阪・阪急・国道1号線、国道171号線、阪神高速などの交通網もここを通ります。
その地峡の西側にそびえるのが天王山、標高270m
交通の要所が故、南北朝時代以来の戦略上の要砦でした。 
豊臣秀吉と明智光秀の山崎の合戦での「天下分け目の天王山」が最も有名です。



そんなこんなで意外に有名な山の間を新幹線は走り抜けます。
“のぞみ"ならば 名古屋→新大阪 186.6kmをたったの52分!
スピードが早いので写真(スマホ)で撮るのが大変です。(笑)  
それでも車窓から眺める山々は魅力的で、いつも うっとり と眺めております。
これもまたひと時の至福の時間
 
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2027年には東京‐名古屋にリニアが繋がり、2045年にはリニアが大阪まで延長され 大阪まで 27分!!
ほとんどトンネルでスピードは倍近くとなり、こんな景色を眺める余裕などないでしょう。 
山を愛でるには、やはり ゆっくりと歩く!!に限る、歩くスピードが理にかなったスピードなんだな〜



2015年2月8日【記】  3月15日【改】

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