ふるさと満喫まつり2018

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■ふるさと満喫まつり なぞとき樹木探偵in東三河ふるさと公園(FAI)■
「雄性先熟」と「虫こぶ」という生きる戦略


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2018年10月28日、愛知県主催「するさと満喫まつり」の「なぞとき樹木探偵」にガイドとして参加しました。
森林インストラクター愛知(FAI)の協賛イベント。
GWの大高緑地に続く、待ち受け方式、クイズ方式によるイベントです。総勢760人!
この形式は2回目なので、あまり緊張せずに、楽しむことが出来た。

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午前は、「クサギ」、午後は「アカマツ」担当。クサギは説明的に面白い。
シソ科クサギ属、低木3mほど、最大の特徴は葉っぱなどを擦ると“くさい”こと…クサギ
なにより、お客様には、臭いことを感じてもらうのが大事、その比べてヒノキとケヤキもちぎって匂ってみることを体感いただきまし〜
匂いを感じる人も人さまざま…結構、どれも匂う香ると思っていたのだが、そうでない人、違う匂いを表現する人…臭覚も人によって違うんだなぁとまた勉強。
この匂いも植物が食われるのを防ぐため、樹木の生きる路
クサギは、タンスに入れた消臭剤でもあった

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インストラクター的には「雄性先熟」の勉強ができた。
クサギの花は、両性花で、一つの花の中にある雄蕊と雌蕊では「雄」が先に花粉を撒くほどに熟して落ちるらしい。
その理由は、同じ花の雌蕊と受粉することを避けるという、つまり自家受精を避ける。

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自家受精は、同じ遺伝子を残すことになるので、植物としては多様性に持たせるために、なるべく他の遺伝子を求めるというメカニズムだ。
雄花を咲かせてから、雌花になるもの…雌花が先に熟すもの…目的はみな同じ。
やはり、多様性を持つことは、病気やケガのリスクから種が全滅することを避ける為の脈々と続く知恵
驚くべき植物の生存戦略をここに観ることができる。
考えれば、動物も人間でさえも形態は違っても同じ仕組みがある。生物の知恵か!!!

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もう一つ、インストラクター的に面白かったのが、「ヌルデ」
ウルシ科の落葉小高木、先駆種で荒れ地に生える
荒れ地に真っ先に生えて、生き延びる戦略も、一つの生きる路
このヌルデは虫えい(=虫こぶ)で有名、ヌルデミミフシと呼ばれる
宿主はヌルデシロアブラムシ

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日本には、約3万種の昆虫がいて1420種が虫こぶを作る、役4600種の植物がいて570種が虫こぶを作られる…う〜ん すごいね
ヌルデはその作られる樹木の代表格、ヌルデ(木の名前)+ミミ(のような)+フシ(付子=虫こぶの送り仮名?)
この中にはアブラムシがたくさん、気持ち悪い ここで繁殖するらしい…ぐえ
成体は、チョウセンゴケに二次寄生して、そこで越冬する
つまり、この虫はヌルデとチョウセンゴケがあるところで生活の場としているよう

植物も自分の身を守る為に、虫に反応して、葉っぱがこのような異形になるようだ
これは共生でなく、寄生されているので、植物にメリットはないのか…これからの研究材料

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「なぞとき樹木探偵」のようなイベントがあると、裏山に行ってその植物を触ったり、(ドングリ)集めたり、人にどう説明して理解してもらおうと考える。
それを通して、「雄性先熟」や「虫こぶ」などまだまだ知らない世界で、植物や昆虫の生存戦略を知ることができる

いつか植物の生存戦略が世のため人に為になるぞっといつも思う。
森に親しみをもってもらいことも大事だが、そこから人が生きる路を見つけるのもこの森林インストラクターの大事な「案内者」としての使命に違いない
と、だいそれた考えに至ったイベントだった。

2018年11月4日 [記]


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